養魚飼料から食と健康を見つめ、安心で美味しい魚を食卓へ届ける坂本飼料株式会社

坂本飼料会社案内

養魚飼料について

養殖用の餌にはどのような種類がありますか?

イワシ、サバやアジなどの生餌と粉末飼料(M)を混合・造粒した水分の高いモイストペレット(MP)及び、魚の栄養要求に合わせた各種原材料を配合し、固形化したドライペレット(DP・EP)があります。MPは生餌の状態によって栄養価が変わったり、水中へ飼料が散逸したりしますが、DP・EPは乾燥した固形飼料のため取扱いが良く、水中への溶解もほとんどないため環境に優しい飼料です。養殖漁場の環境保全、養殖魚の健康、飼育魚の品質向上ニーズなどから最近は栄養バランスが取り易いDP・EPが養殖飼料の主流になりつつあります。

DP・EP飼料の特徴を教えてください?

DP・EP飼料は温度と圧力によって造粒されるため、飼料が滅菌され安全性が高まるだけでなく、穀物原料がアルファー化されるため魚の栄養として利用率が高まります。DP・EP飼料は魚の口に合った最適サイズを選べることから捕食率も高く、飼料が水中に散逸しないので環境に優しい効率の高い飼料です。

養魚用配合飼料は食品以上に厳しい表示義務や使用基準があり、安全性が確保されている。と聞きましたがなぜですか?

養殖されている魚は最終的に私たち人間が食することになるので、その飼料の安全性は確実に確保されなければならないのです。それ故、配合飼料は飼料安全法によって使用できる原材料や添加物が厳しく決められるなど、飼料の安全性の確保や品質の改善が図られています。

養魚用配合飼料の原材料は主にどのような物が使われていますか?

魚粉、大豆、小麦粉、さらに魚油やビタミン・ミネラル類が配合されています。

養魚用配合飼料の主原料は魚粉と聞きましたが、どんな魚から作られていますか?

イワシ・アジ・サバなどの青魚が中心に使用されています。

主原料の魚粉の品質がその飼料の品質に大きく影響すると聞きましたが、魚粉の品質について教えてください。

魚粉の品質は魚粉加工前の原魚の鮮度と密接に関係があります。新鮮な原魚から製造された魚粉を使用した飼料は魚を健康にし、優れた成長及び飼料効率を示します。また飼育された魚の品質にも良い影響を与えることから養魚飼料の主原料として非常に重要です。

給餌される餌の種類によって魚の味が変わることがありますか?

魚の味や肉質は日々摂餌している餌の影響を受けることがあります。例えばDP・EP飼料で飼育された魚は生臭さがかなり軽減され、歯ごたえのしっかりした食べやすい魚に仕上がる傾向があります。坂本飼料では原料の鮮度にこだわるだけでなく、強い抗酸化力を持つオリザノールアスタキサンチンを飼料に配合し、飼育された魚をさらに美味しくする研究をしています。

養魚飼料の栄養成分はどのように決められるのですか?

魚は魚種によって栄養要求率が異なります。

また、同じ魚でも稚魚から出荷まで成長に合わせて、配合する原材料、ビタミン・ミネラル類のバランスを変えています。常に魚の健康、成長、経済効率そして飼育された魚の美味しさを考慮して飼料の栄養成分が決められています。

オリザノールについて

東京大学大学院農学生命科学研究科水圏生物科学専攻「潮 秀樹」教授にお答え頂きました。

オリザノールは、どういう物質ですか?

お米の胚芽やぬかの成分に含まれる成分で、昔、私たち日本人は通常の食事から自然に摂取していた機能性物質です。

更年期障害、自律神経失調症等の心身症やコレステロールが肝臓で作られるのを抑える高脂血症の治療薬として、皮膚の老化防止作用、紫外線吸収作用から化粧品として、更に酸化防止剤として食品添加物に使われています。

オリザノールの新しく発見された効能とは何ですか?

糖尿病などの生活習慣病、アルコール性の肝機能障害を予防・改善する効果や抗アレルギー作用・抗炎症作用、炎症性大腸炎の治療効果です。

これらの効果は東京大学大学院農学生命科学研究科水圏生物科学専攻(東京海洋大学海洋科学部食品生産科学科の元准教授)の潮 秀樹教授、東京海洋大学海洋科学部食品生産科学科の長阪玲子助教、東京大学大学院農学生命科学研究科獣医薬理学教室の尾崎 博教授、堀 正敏准教授らによって、最近解明されました

オリザノールが生活習慣病やアレルギー疾患などの予防や改善に効果があることを紹介する論文・資料はありますか?

  1. 東京大学のホームページ産学連携プロポーザルで堀 正敏准教授の「米糖成分γオリザノールの抗炎症作用と血中脂質低下作用の実用化研究」
  2. 東京大学のホームページ「食の安全研究センター」尾崎 博教授の研究紹介「米糠に含まれる生活習慣病予防物質の探索」
  • 風間貴充, 長阪玲子, 潮 秀樹, 佐藤秀一. 養殖飼料への穀類糠成分オリザノールの添加効果. 養殖, 48-50 (2009).
  • 潮 秀樹, 長阪玲子, 前原裕之, 金本繁晴, 毛利健太郎, 堀 正敏. 米抽出物γオリザノールおよびGABAの新たな生理作用. 美味技術研究会, 12, 21-25 (2008).
  • 潮 秀樹, 堀 正敏. 第21章 米糠由来γオリザノールの多彩な生理活性作用. 新規素材探索―医薬品リード化合物・食品素材を求めて―. 上村監修.シーエムシー出版, 204-211 (2008).
  • 潮 秀樹, 長阪玲子, 大原和幸, 佐藤秀一, 坂本憲一, 坂本浩志「魚類を用いた植物生理活性物質の濃縮・蓄積方法」特許第5714895号
  • 潮 秀樹, 長阪玲子, 大原和幸, 寺島亜実, 福森 武, 金本繁晴, 若林敬士, 前原裕之「健康機能成分を吸着・濃縮した乾燥脱脂穀類糠, 該糠から調製した健康機能成分の濃縮物, 及びそれらの製造方法」特願2008-073390, 出願2008年3月21日.
  • 潮 秀樹, 長阪玲子, 永尾久美子, 佐藤秀一「魚類のタンパク質節約を目的とした飼料」特許第5385446号
  • 長阪玲子, 潮 秀樹. 米糠の生活習慣病予防・改善効果. ジャパンフードサイエンス, 45, 72-74 (2006).
  • 潮 秀樹, 長阪玲子, 大原和幸, 尾崎 博, 堀 正敏「NF-kB活性化阻害剤」PCT JP2007/061917, 出願2006年8月14日.
  • 潮 秀樹, 大原和幸, 山崎友照, 前原裕之, 金本繁晴「脂質代謝調節作用を有する食品素材, 健康食品, 動物飼料及び動物の飼育方法」PCT WO2006/013750, 出願2004年8月4日.
  • 新聞掲載:読売新聞2007年12月3日夕刊, 日本農業新聞2008年10月12日
    朝日新聞2009年 8月29日 東京新聞2010年1月5日
  • TTV報道:テレビ朝日 スーパーモーニング2010年1月6日

オリザノールのメタボ予防効果はどのように確認するのですか。

オリザノールを含む米糠をマウス(実験動物)に与えたり、マウスの餌にオリザノールを加えて健康機能性を確認しています。

EPAやDHAには健康機能性があるといいますが、同様の方法で確認しています。

オリザノールの生活習慣病等の効果を実験動物ではなく、人で試験したことはありますか?

医療目的ではないことに加え、医療従事者(医師)ではないため、臨床実験は行っておりませんが、世界的に有名な科学雑誌に認められております。

オリザノールは魚のどの部分に蓄積しますか。

可食部(魚の身)に広く蓄積します。

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